■(中学校)
グループ学習をICTで組織するためのハウツー
執筆者 埼玉県鳩山町立鳩山中学校 中西 覚
みなさん、ICTは何の略だか知っていますか。そうです、「一回ちょっと使ってみる」です。
どんなことでもそうですが、大切なのは初めの一歩です。こんな授業をしてみたいという希望をICTは叶えてくれることが多くあります。まずは一回ちょっと使ってみて、合わなければ別の方法を模索しましょう。こうして繰り返すうちに、必要な場面で効果的にICTを活用できるようになります。
数多くのツールがありますが、今回はMicrosoftのOneNoteをご紹介します。ぜひ“ICT”してください。
(1)準備するハードウェアとOneNoteについて
タブレット、PC、スマートフォン、どれでも利用可能です。
OneNote はMicrosoftアカウントがあれば無料で使用できます。多くの学校ではMicrosoft Office 365 EducationかGoogle for Educationのアカウントを利用しているでしょう。Googleの場合は、Google Keepが類似アプリです。そちらをお試しください。
(2)OneNoteの使い方と利点
操作方法はYouTube等を見ながら学ぶのがおすすめです。
以下にグループ学習でのOneNote利用の利点を3つ紹介しますので、どのような使い方ができそうか思い描いてみてください。
①共有の容易さ
OneNoteでは複数の人が同じノートブックにアクセスして情報を共有・編集ができます。共有範囲を変えて作成・閲覧したり、教員が進捗を確認したりできます。教室外からもアクセス可能で、様々なニーズに対応した協働学習が可能です。
②多様なメディアの統合
OneNoteではテキストだけでなく、画像や動画などの多様なメディアを挿入できます。教員が作成した資料を生徒に配布することもできるので、生徒は手元の資料を確認しながら円滑な話し合いができます。
③整理と検索の容易さ
ページやセクションを自由に作成できるため、科目やトピックごとに整理されたノートを作成できます。検索機能もあるので、必要な情報を素早く見つけることができ、思考も整理できます。
(3)具体的なグループ学習での活用方法
例えば、プリントに考えを書かせて班で共有し発表させる場合、OneNoteを使うとプリントをカメラで撮影して共有できます。班の意見をまとめる際には文字入力だけでなく手書きも可能です。作成したノートは大型モニターに映し出すこともでき、タブレット端末からも閲覧できます。ですから文字が小さくて見えないといった問題も起こりませんし、思考させたい内容そのものに時間を取ることができます。
今回は数多くあるツールの中からOneNoteを紹介しました。ICTを活用することで、授業の充実度を高めることができます。この機会に「いつもちょっと使ってみる」ようになってもらえれば幸いです。
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