執筆者 新井明

 夏休みはすでにはじまり、少々出遅れですが生徒に本を読ませる取り組みのすすめです。

 それはカタログを生徒に持たせることです。例えば、岩波文庫の解説目録や岩波新書の解説目録を生徒にもたせ、このなかから長期休業や場合によっては一年に何冊と指定して読書感想文を書かせるという取り組みはどうでしょうか。

 もちろん、新潮社でも筑摩書房でも結構。肝心なのは、生徒全員に一冊カタログを渡すことです。

 岩波文庫の社会科学分野の本は難しいかもしれませんが、哲学や文学作品だったら中高生でも読める本は必ず見つかるはずです。経済分野だったら新書がおすすめです。これなら受験の小論文対応の読書でも十分に役立つ内容が網羅されています。

 カタログの良さは全体が見通せることです。ジャンル別に分類された内容を見渡し、かつ簡潔な内容の紹介を読むだけでも大いに勉強になります。見ただけでおなかがいっぱいになってもう読めないという生徒も出てくるかもしれませんが、それはご愛嬌。各出版社にお願いすると生徒分を送ってもらえるはずです。生徒に渡す前に先生方も最新版を手に入れ、自分の読書計画を立ててみることをお勧めします。

(メルマガ 43号から転載)

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