執筆者 新井明

なかなか魅力的なタイトルと内容の指導事例集です。

 出したのは東京都公民科・社会科教育研究会。ネットワーク東京部会のメンバーの高橋勝也先生(都立桜修館中等教育学校)が事務局を担当されていたことがあり、ネットワークとはさまざまな連携が進んでいる団体です。この指導書、研究会の若手の先生方が、公民科の各分野で実際に生徒に実践した授業プランをまとめたものです。

 24の事例が、現代社会分野、政治分野、経済分野、国際分野、まとめの5つに区分され掲載されています。そのうち、経済分野は6項目。高橋先生は、豊かさを分け合う経済、便乗値上げ、ゲーム理論で経済を考えるの三テーマ4項目を担当されています。また、宮崎三喜男先生(都立蒲田高校)が累進課税制度、目崎昭年先生(都立浅草高校)が社会福祉の授業提案をしています。 24の事例が、現代社会分野、政治分野、経済分野、国際分野、まとめの5つに区分され掲載されています。そのうち、経済分野は6項目。高橋先生は、豊かさを分け合う経済、便乗値上げ、ゲーム理論で経済を考えるの三テーマ4項目を担当されています。また、宮崎三喜男先生(都立蒲田高校)が累進課税制度、目崎昭年先生(都立浅草高校)が社会福祉の授業提案をしています。

 この事例集、「明日に使える、すぐに使える」をモットーに、生徒が主体的に学べ、新学習指導要領の重要項目の一つ目玉である言語活動を充実させる授業を目指して開発されていて、ワークシートは研究会のHPからダウンロードすることができるようになっています。

 市販本ではなく、研究会活動からこの種の事例集を出すケースは最近では珍しいかもしれません。もちろん自分たちで作っていますから、レイアウトなどもうひと工夫欲しい部分がありますが、意気を買いたいと思います。倫理では東京都や岩手県などで、かつてこのような試みが研究会での手で行われていたことがあります。全国でも、学びつつ発信する教師集団ができるとよいと思われる事例集です。

 入手方法などの問い合わせは、同研究会へ。http://www.tokoushaken.sakura.ne.jp/  

(メルマガ 39号から転載)

Tags

Comments are closed

アーカイブ
カテゴリー