ワークショップ「山形」

■日時 2010年2月6日(土) 14時00分~17時05分
■場所 山形大学地域教育文化学部1号館 大会議室

山形大学院教育実践研究科と共催で、経済教育ワークショップ(山形)を開催した。県下の小学校・中学校・高等学校教員、教員志望学生など31名が参加し、 モデル授業実施と、次期学習指導要領をふまえた「経済学習」の提案をした。

【プログラム】

13:30~  受付

14:00~14:05 主催者挨拶、講師紹介

14:05~15:20 モデル授業「シミュレーションを使った中学経済の授業例
            —マンションの耐震建築を通してみんなの共通の利益を考える(公共財ゲーム)」
         弘前大学教育学部 教授   猪瀬 武則

15:40~17:00 経済の教え方は、新学習指導要領でどう変わるか―中学校教科書を素材に読み解く
          同志社大学経済学部 教授 篠原 総一

17:00~17:05 閉会挨拶   主催者挨拶

【ワークショップの要約】

江間史明教授(山形大学院教育実践研究科)が司会進行された。

初めに、猪瀬がモデル授業の内容(政府の必要性と税や公共性の意義)、方法(ゲーミングシュミレーション)、目標(実践的意思決定、すなわち 合理的価値判断できる能力)を説明。その後、アクティビティとシミュレーションを行った。アクティビティは、「年金制度を支持するかどうか」についての 選択を、「4つのコーナー」を通して考えさせるものである。アイスブレーキングの意味合いもあるが、内容としての「政府の活動」を考えさせる契機、 方法としての「アクティビティ・4つのコーナー」の紹介である。

次に、モデル授業としてのシミュレーションの体験である。中川雅之教授(日本大学)開発の修正版である。個人とグループによる意思決定を経て、 最終的には、個人の財産価値を最大にする選択行動がマンション住民(公共)全員の財産価値の最大にはならず、むしろ全員の協調行動が必要であることが 理解できるようになっている。最後に、ジョン・ロックの社会契約の意義と共にゲームの目的を総括した。

続いて、篠原代表が、「教科書で教える『公民:経済』」と題して講演。「なぜ、中学校社会科の公民的分野では、経済を教えるのか」、その目標と内容を 押さえる上での「経済的見方考え方」を、次期学習指導要領をふまえて解説した。目標を、「しくみ理解」と「機能しない理由とその対処」を学ぶこととし、 その基準に次期学習指導要領の主要概念「効率と公正」があるとした。また、学習内容として、経済概念を解説した。「分業と交換」では、前者が企業、 交換を市場とし、これによって、教科書のあらゆる部分に配置される経済単元は、驚くほど容易に、しくみ理解が促進されるとした。時間が迫っていたので 十分には展開果たせなかったものの、金融について、交換比率としての利子率、取引標準化のための銀行、信用の高い企業の資金調達としての直接金融などの 説明がなされた。具体的事例や脱線事例は、紙幅の許す範囲でないので、是非、以降のワークショップなどでの講演を参照されたい。

最後に、篠原氏が、経済教育の意義や役割について総括、また江間教授からのコメントとともに終了した。

(文責:猪瀬武則)

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