早くも二月、逃げる二月、如月です。 共通テストも終わり、大学入試も本格化します。高校入試もメインは今月です。そして過熱している中学入試。「二月の勝者」という言葉が登場したように二月は入試の季節です。一方すでに推薦等で進路をきめた生徒もいて、まだら模様が最近の教室風景です。 世の中に目を転じると、コロナ対応の変化、通常国会での予算審議、ウクライナ戦争一周年と授業でとりあげるべきテーマが目白押しです。 そんな今月も、ネットワークの活動報告と、授業に役立つ情報をお伝えします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【今月の内容】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 1 】最新活動報告 23年1月に開催された定例部会の報告です。 【 2 】定例部会のご案内・情報紹介 部会の案内、関連団体の活動、ネットワークに関連する情報などを紹介します。 【 3 】授業のヒント…「婚活ナッジ」を考える。 【 4 】授業で役立つ本…今月も授業のヒントになる本を二冊紹介します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【 1 】最新活動報告 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■大阪部会(No.82)を開催しました。 日時:2023年1月28日(土) 15時00分~17時00分 場所: 同志社大学 大阪サテライト+オンライン(Zoom形式) 主な内容:参加 24名(会場 8名、Zoom16名) (1)「ナッジを扱った『課題研究』の事例報告」が、阿部哲久先生(広島大学附属中・高等学校)からありました。 所属校でのSSH(スーパーサイエンススクール)での「課題研究」を理系だけでなく文系に広げて取り組ませた成果の紹介です。 一年生で「総合科学」という特設科目でテーマ設定を行い、二年生で調査、中間発表、最終発表をして、三年生では論文としてまとめるというカリキュラムです。 今回紹介された生徒の取り組みは、「駐輪場の自転車の並びの改善へのナッジの活用」という研究で、環境省と行動経済学会の共催によるベストナッジ賞を受賞した研究です。 生徒は駐輪場整理のための4つのナッジのどれが有効かを実際に計測し、それを統計処理し、有効性を確認するという手順で研究をまとめています。中間発表での卒業生からの指摘で二度目の調査をするなど、検証の正確性を高めるなどの工夫もしたことが紹介されました。 阿部先生からは、文系では学会からの支援や生徒の発表の機会が少なく、今後、専門性に触れ,考え方を学べる機会として高・大,研究者・高校間の連携が広がっていくことを期待したいとのまとめがありました。 報告をうけて、テーマ決定の指導や学会との関わりなどに関する質疑が行われました。
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